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【二本松・石巻・塩釜で沢山の笑顔に逢いました! VOL.2】

『活動報告第2弾』

2012年5月26~27日【楽器forKids】は、
・福島県二本松市の体育館にてSeeds+
(中学生以下の学校の枠を越えたマーチングバンド)
・宮城県石巻市の蛇田中学校吹奏楽部
・塩釜にて多賀城市立東小学校OBでJazzバンドの子達
この3団体への支援を行いました。
必要な楽器を手渡し、共に音楽の時間を過ごしました。

報告第2弾では福島県二本松市でのSeeds+の様子をお伝えします。

■僕たちは諦めないよ!

「やっぱりマーチングやりたい」
その一言が全てを動かした。H-Seeds が見せてくれた奇跡と感動。
Seeds+として次にステージに挑む彼らを【楽器forKids】は応援します。
福島県での支援は岩手宮城とはだいぶ様子が違います。
暮らしていた町の比較的近くに町民皆で避難してるわけでないからです。
それぞれの家庭が散り々々に、それこそ全国規模で避難しています。
【楽器forKids】では実際にそんな一人々々に、1箇所1人でも手渡して廻ってきました。
こんな風に↓(今回の写真ではありませんが…)

彼らが一同に会して練習する困難は想像に難くないでしょう。
今回会った Seeds+のみんなは元々、南相馬に暮らしていました。
南会津に避難している者数名、南相馬に残る者数名、それ以外は散り々々です。
練習の度にバスをチャーターしたり、親達が長距離を送迎したり。
今回訪れた福島県二本松市の体育館は、市役所等のある市街地から車で30分ほど山道を登った温泉街にありました。

Seeds+、昨年度中は「H-Seeds」でした。南相馬の原町第一小学校でマーチングをやっていたメンバー。会津若松に避難中の数名から挙がった「やっぱりマーチングやりたい!」の声に周囲の大人達が頑張って活動を実現。昨年6月に活動を始めました。
離れた各地に避難しているので、その練習は困難を極めました。
共に同じ時間を過ごしてこそのマーチングですが、なかなか叶わないので携帯電話で音を確かめたり、Youtubeで動きを合わせたり。年末の合宿でようやく全員揃っての練習ができました。30数名がやっと勢揃いして一緒に御飯、ボーリング大会、枕投げ。
結果としては全国大会に進み素晴らしい賞も頂きました。我々も嬉し泣き。
そのステージに触れた者誰もが、復興への勇気を授けられたはずです。
【楽器forKids】は活動の当初より楽器提供のみならず演奏演技指導を含め付き合いを深めてきました。彼らは我々を「がっきさん」と呼んでます(笑。

※「H-Seeds」の演奏は、こちらの動画の2分頃に収録されています。

 

■こんな事情です

原町第一小学校は昨年10月に学校を再開しました。この春からはマーチング部も。 しかし、H-Seedsのメンバーを始め避難している全員が町に帰れるわけではない。
せっかく9ヶ月間続けて来たバンドがまた別れ々々になってしまうのはあまりに悲しい。
大人達は決断した「続けよう!」。
学校に戻った子達の幾人かは学校のバンドに集中したくもなるわけで(移動の手間もありますし)、全員が継続できるわけではない。卒業する子達も居る。
そこで、変身の決断です。
「学校の枠を越えて、マーチングやりたい中学生以下、誰でも集まれ!」
そこでバンド名も「Seeds+」と刷新し、学校内バンドでなく一般バンドとしての再出発です。
ところが、楽器の殆どを元の学校からのレンタルに依存していたので、楽器が全く無くなりました。

■そこで【楽器forKids】の出番!

トランペット8本・コルネット1本・フリューゲルホルン1本・トロンボーン4本・
アルトサックス2本・テナーサックス1本・バリトンサックス1本・
シンバルとスタンド1組、スティック10数組、沢山の手入れ用品、マウスピース、etc。
twitterなどを通じて全国から贈られた楽器を調整修繕して持っていきました。

マーチングバンドには独特な楽器が多く、皆さんからの休眠楽器の提供のみでは供給不能な物もあります。
今回は、マーチングバリトン2本・マーチングチューバ1本を、皆さんからの寄付金(Campfire参加以前の)で中古品を購入させていただきました。

■笑顔は楽器を飛び越えて音になる!

9ヶ月に渡るお付き合いながら、こんなに沢山の楽器を持って来るのは初めて。 彼らも心なしかいつもより緊張の面持ち。
いつも通り、どうやってこの楽器がここにあるのか説明してから一つずつ手渡します。
ケースを空けてみてすぐ歓声を上げる子も、まだ初対面でビクビク気分の子も、、。
でも、手にとって音を出してみて、消耗品・手入れ用品の配布をする頃には大騒ぎ。
スタッフ一同も一人一人に扱いの説明などしつつ大騒ぎの一員に。
いい写真ですよね? いつのまにか皆がニコニコです。

今回は参加出来なかったスタッフに、本場アメリカDCIでブルーデビルズ(Blue Devils Drum and Bugle Corps)のトランペッターとして90年代に活躍したマーチングのスペシャリストが居ます。彼が永年使っていた楽器を渡しました。 「これはウメちゃんからの応援メッセージだよ」 Seeds+の皆はウメちゃんが大好き。スペシャルな1本として大切に使ってくれるのを約束してくれました。 もちろん、どの楽器もスペシャルですけどね。

パート練習から始めました。【楽器forKids】スタッフは共に音を出します。
プロの演奏家が基本的にはに真剣に、それ以上にいつも笑顔でレッスンを進めます。
楽器吹かせたら実はスゴイおじさんのテクニックに歓声が上がったり、難しい所のコツを教わって吹けるようになったり、体育館のあちこちに笑顔が拡がります。
これが音楽の力。

楽しそうですよね? ↓奥に写ってるのがマーチングバリトン。

 

パート練のあとは全体合奏。
全員揃って音を合わせられるのはこの数十分だけ。子供達にとっては貴重な時間。
周りでは送迎のために車を運転してきた保護者達が、真剣な眼差しで子供達の演奏を見つめています。
もちろん子供達も真剣です。

■再会を約束

楽しい時間はあっという間に過ぎ去ります。別れ際には必ず記念撮影。
今回初めて会った新メンバーも数時間前のビクビク気分はどこへやら、ニコニコ笑顔です。
その数分後、子供達が道の両脇に並んで、我々の車に向かっていつまでも手を振ってくれました。「必ずまた来るからね!」旅は続きます。

■大人達のすべきこと

福島の場合、自然災害のみならず人災の要素も大きい。
大人達の起こした大災害で故郷に住めなくなり、子供達は仲間と別れ々々になりました。
そんな子達が音楽活動を続けられるように願う大人達の居る地域では、こんな活動がようやく始まっています。しかし、こんなことが叶わない子供達が他の地域にはまだまだ沢山居ます。その子達の願いを実現するのは、これを見ている皆さんです。

■まだ足りない!

実はまだまだ楽器は足りません。Seeds+の場合、やはりマーチングに独特な打楽器類の殆どが今後の課題です。中古での寄贈には頼れないものばかりなので、現地楽器店での購入を目指します。 皆様からの資金援助のみが頼りです。

当初「震災で失われた楽器を子供達に補填する」のを目的に始まった【楽器forKids】ですが、失われたのは楽器ばかりでない事に気付いてから、支援対象を広げてきました。
練習する時間と場所の確保・発表する機会と場所・楽譜を買ったり講師を呼んだりする経費、、、それら以上に大きな喪失にも気付きました。平常時なら子ども達に楽器を買ってやれた大人達の経済力も失われています。
ならば、従前通りの音楽活動を再開したいという子達のみならず、新たに始めたいと思う子達も支援対象としてよいはず。
楽器等を購入する際には極力被災現地の楽器店で買います。非力な我々でもできる現地経済復興のお手伝い。

■「また会おうね」の約束を守りたい

目立った被災地に楽器は殆ど行き渡りましたが、新入生・転入生(大規模避難の結果、内陸の学校はマンモス化が進んでます)には行き届かないケース、我々に声が届けられてないケース、あるいは東北の方特有の遠慮も働き、まだ楽器を手にできない子供達も沢山居ます。楽器を届ける活動はまだまだ必要だと感じています。
併せて、上述のような新たな課題も山積です。
もう一つの大切な課題。楽器を届け、一緒に演奏した子供達は必ず「また来てね」と言ってくれます。「また来るね」と約束して別れます。我々が嘘つきになってはなりません。子供達が見倣ったら困りますから。だからその約束を守らせてください。
あの笑顔がいつまでも続くように、彼らのもとへ繰り返し我々を送ってください。
皆様からのご支援は彼らとの約束を果たすためにも使わせていただきます。

■海を越えた応援の声も!

「ブラスト!」というマーチングをテーマにしたアメリカのミュージカルがあります。10年前に始まりました。今年は3年の充電期間を終えて世界ツアーを巡っています。6月末からの日本ツアーは、日本の復興応援ということで47都道府県全てを廻ります。
その「ブラスト!」が Seeds+のことを聞きつけて【楽器forKids】もろとも応援の声を寄せてくれてました! そのメッセージが世界中に届きますよう祈ります。

※ブラスト!日本ツアーのホームページ。右下にさりげなく我々が居ます。

 

【楽器forKids】の情報はこちらをご覧ください

【楽器forKids】に関する情報は、こちらにまとめてあります。
用途に応じて、使い分けていますので、それぞれのメディアもご覧ください。

■オフィシャルサイト
【楽器forKids】の基本的な情報や、各種資料・報告事項をまとめています。
http://www.gakkiforkids.org/

■Facebookページ
twitterと連携しながら、日々の動きを報告しています。
https://www.facebook.com/gakkiforkids 

■Twitter
楽器集めのベースメディアです。私たちの活動の基礎メディアです。
https://twitter.com/#!/GakkiForKids 

■ブログ(当ブログ)
FacebookやTwitterでは書ききれない、日々の活動に関して記載しています。
http://savi.moo.jp/gfk-blog/ 

■子供達と集える広場(Twitter)⇒検討中
被災地(もしくはそれ以外でも)の子供達と、【楽器forKids】スタッフが、気軽に会話できる広場を目指しています。
「今日こんなことあったよ」とか「こんなこと困ってるよ」なんていう、簡単な報告に対して、常に私たちが寄り添える場を目指しています。

 

【二本松・石巻・塩釜で沢山の笑顔に逢いました! VOL.1】

活動報告第1弾

2012年5月26~27日【楽器forKids】は、
・福島県二本松市の体育館にてSeeds+
(中学生以下の学校の枠を越えたマーチングバンド)
・宮城県石巻市の蛇田中学校吹奏楽部
・塩釜にて多賀城市立東小学校卒業生のJazzバンド中学生
この3団体への支援を行いました。
必要とされる楽器を手渡し、共に音楽の時間を過ごしました。
報告第1弾では石巻蛇田中での様子をお伝えします。
<念願の楽器を手にした子供達の笑顔!>
■新入生の楽器が足りません
蛇田中学校は津波被害をギリギリ逃れた場所にあります。
近くには仮設住宅も多く、転校生が急増しています。
周辺地域の宅地開発も進められ近い将来のマンモス校化は必至。
この春、吹奏楽部にも多くの新入部員が入りました。
当然のように彼らの楽器は足りません。
もともと何十年も使い古された楽器ばかりで実用になるものも少なくなっていました。個人所有の楽器も沢山流されました。そこで【楽器forKids】へ依頼があり、必要な楽器を集め、届けました。
私たちの活動は元来「失われた楽器を補う」ことを目的としていました。しかし今回の課題は、震災前なら楽器を買ってやれた大人達にも学校の予算にも実現不可能なもの。それも「震災が理由なのは同じ」ということで支援を決定。

・アルトサックス×2
・クラリネット×6
・フルート×2
・ホルン×2
・トランペット×2
・ユーフォニウム×1
・トロンボーン×4(修繕間に合わず後日に予定)
合計15本の楽器と手入れ用品を届けました。いずれも全国の支援者から贈られた物です。
今回はありませんでしたが、どうしても足りない付属品などは出来るだけ現地楽器店で購入しています。

ここで御理解いただきたいのは、蛇田中学校のような境遇の学校は他にもいくつもあるということです。現地関係者と話をして見えたのは、津波によって直接に楽器を失った訳ではないので、東北の方特有の遠慮もあって「助けて!」の声をあげにくい状況です。類似の支援を行っている各団体でもその声をまだ掴みかねていますが、これからまだまだ支援要請の声は出てくると予想されます。

■楽器は一つずつ手渡します
楽器を渡す際には代表の武田が、その楽器をどのようにして入手したか、現地へ向かう交通費などをどのように支援していただいたかを説明してから手渡します。受け取った楽器の意味を子供達にきちんと理解して欲しいからです。
私たちが届けたいのは、楽器という物体のみならず、支援者のキモチです。
楽器をお預かりする際に、それがどんな楽器なのか伝えられる事が多いです。そのキモチも現地に届けたい。そのキモチは楽器提供者のみならず活動支援金の支援者も同じはず。
私たちの背景に多くの支援者がいる事、そのおかげで活動が成り立っている事をしっかりと伝えます。
■念願の楽器との対面!
楽器を受け取った子供達は、音楽室に戻ってケースを開き念願の楽器と対面します。このときの様子は上記動画の通り、あちこちで歓声の渦が巻き起こります。交代で触って吹いてみたりと大騒ぎになる瞬間です。
  
私たちが届ける楽器は長い間使われていなかった休眠楽器がほとんどです。事前にプロのリペアマンと演奏家がきちんと修繕・調整します。だから子供達が手にしたときにはベストな状態で使えるようになっています。
そして楽器を渡した子供達に、私たちから一つだけお願いをします。「楽器と一緒に写っている写真を送って欲しい」というお願いです。楽器を贈っていただいた方に、きちんと届けたことを伝えるためです。現在人手が足らずその実現に時間がかかっていますが、子供達からの感謝の気持ちを伝えるのも重要な使命と考えています。
■必要な小物もきちんとケアしています
管楽器は、マウスピースやリード、掃除用具や、メンテナンス用のオイルなども不可欠。
長く使い続けられるようにこれら小物も渡します。
被災地では保護者の方が仕事を失っている場合もあり、短期間でも負担を減らしたいという意図でもあります。
また、大人が使っていた楽器は、子供に使いにくいマウスピースやリードが付いている場合もあります。その場合は使いやすいものに付け替えます。子供達の演奏する音楽ジャンルによって、ジャズ用やクラシック用といったケアもします。
そして、もう一つ必ず渡しているもの。それは【楽器forKids】のステッカーです。
この楽器がどのようにして自分達の手に渡ってきたのかをいつまでも忘れないで、ずっと大切に使ってもらうためです。また、後輩に譲られた時もどのような楽器なのかを伝えてもらうため、贈られた楽器のケースには必ずステッカーを貼ってもらいます。

■プロの演奏家と一緒に演奏

【楽器 forKids】は、できる限り直接手渡し、共に演奏するのにこだわっています。
たくさんの支援者のキモチを運んできたことを実感してもらうためです。代表武田の子供の頃の体験から、音楽家が一緒に吹くことが、持続的な笑顔と前を向き続けるチカラになるのが解っているからこそ、こだわり続けるポイントです。
私たちのスタッフには、楽器を演奏するメンバーが多くいます。子供達にアドバイスしたり、プロのテクニックを間近で楽しんでもらったり、子供達との最良のコミュニケーションツールです。
厳しい現実から離れ、無邪気に笑える時間をもてるのが音楽のチカラの一つです。
直接触れ合うことで、子供達の笑顔が拡がり、楽器を大切に使う意識が生まれます。そうすることで、その楽器は単なるモノでなく、ヒトから受け取った大切な楽器というキモチとして伝わります。だから私たちは時間・コスト・労力がかかっても手渡しにこだわっています。
最後までお読みいただきありがとうございました。
皆様から贈られた楽器や資金はこんな活動のために使わせていただいています。
交通費・宿泊費・食費、いずれも主に被災現地で使われます。

それ以外は事務処理にかかってしまうわずかな実費と楽器の回収・保管と修理の際の移動経費など。
広告宣伝費はほぼゼロです。フライヤ印刷用インク代くらいです。
報告第2弾では、二本松での Seeds+への楽器支援と塩釜でのブライトキッズへの練習参加支援の様子をお伝えする予定です。
前後しますがその直前に行われた、大船渡のチビっ子ビッグバンドと陸前高田の高田高校吹奏楽部への「バケツリレー支援」についても追って報告したいと考えています。